2019年春 中国税制改正
(大型減税の春)
2019年4月
中国では春から次々減税策が打ち出されています。現時点で発表になっている大きなものを以下の通り御紹介します。
1.企業所得税小規模微利企業の範囲拡大と減税 財税2019年13号
小規模微利企業の定義の内、所得要件が従来の100万元以下から300万元以下に拡大されました。また、税率も100万元以下部分は実質5%、100万元超300万元部分は、実質10%となりました。企業の大半が該当することになる大幅減税です。
2.増値税減税 国家税務総局公告 2019年 14号
つづいて、怒涛の減税策で増値税も減税になりました。増値税は日本の消費税に近い税金ですが、サービスの税率はそのままで、モノに対する税率が従来16%のものは13%に、従来10%のものは9%に変更になりました。4月1日から施行です。
3.おまけ 個人所得税改正 非居住者取扱い詳細
国家税務総局公告2019年34号、35号
また、個人所得税改正の非居住者の取り扱いの詳細の発表になりました。34号通知により外国人が全世界課税となるルールの起算年が明確になり、35号通知により外国人の税額計算詳細や計算式の選択基準(初回申告時の滞在日数予測など)の詳細が定められました。これで地域により取扱いに差異もあった外国人の改正後の取り扱いが明確になりました。