2019年分 所得税確定申告 ヒヤリハット
(今年は国税庁の大英断で一カ月延長)
2020年 3月
今年は、国税庁の英断により、個人の確定申告期限が1か月延長されました。発表のおかげで、以後は不必要な混雑や無理が避けられましたので、この決定は大英断であると、私も敬意を表しています。そんな中、今年の確定申告業務をやっていてヒヤリ、ハットした点を、細かい点ですが以下の通りまとめました。
1.申告期限は1ケ月延長になったが、青色申告の承認申請は?
確定申告期限は延長になりましたが、3月15日が期限である当年の青色申告承認申請の期限はどうなったのでしょうか?確認したところ、各種関連手続きとともに、申請書の提出期限も延長となっています。ゆえに、2020年分(2019年分ではありません)の確定申告について、新たに青色申告の適用を受けたい場合には、2020年4月16日までに税務署に提出すれば良いことになります。
2.解約年の小規模共済の掛け金控除は?
小規模共済を解約すると、退職所得などになりますが、解約した年に支払った掛け金はどうなるのでしょうか?一瞬迷いますが、これは控除できます。なんとなく外してしまいそうになるのでご注意ください。
3.家賃の支払調書がもらえないのですが・・
「あるある」のお悩みですが、支払調書は税務署に提出義務はありますが、支払先への交付義務はありません。ゆえに、普通の家賃ならもらえなくても良いかと思いますが、非居住者の家賃の場合は事情が異なります。還付金額も大きいため、実務上はもらえるならお願いしてもらっておいた方が良いのではないでしょうか?実際、税務署から、「支払者から源泉所得税の納付がされていません」と電話がかかってきたことがあります。「源泉引かれている家主には関係ないやん…」と思いましたが、その時は連絡をとって納税をしてもらいました。こういったトラブルを避けるためにも、できれば確認のためにももらえませんか?と源泉徴収義務者にお願いしてみるのもよろしいかと思います。